【SINoALICE】ブリキノココロ【ネタバレ】

ブリキノココロネタバレ

ダイジェスト

ちっちゃな赤ちゃんが生まれたよ。
とってもちっちゃくて。
今にも死んでしまいそう。
赤ちゃんプチリ。と
潰れてしまいました。

赤ちゃんを忘れることができる
何かを探し始めました。

大きく、丈夫なができました。
ブリキにココロをこめよう
ある頭のいいオークが言いました。
ウィスプをここにいれたら、
きっと動くよ。

ウィスプの赤ちゃんを連れ去りました。
ブリキノ悪魔ガ……
お母さんドラゴン、
ぐしゃりとはじけてとび散りました

もう、みんなの頭にはちっちゃな
赤ちゃんのことはありません。

おっきなブリキの塊が、
家族を求めてさまよいます。

ナイトメアたちは決意します。
自分たちの招いた厄災は、
自分たちで始末すると。

そこで頭のいいオークは提案しました。
『体のないウィスプなら……』

『あなたたちの息子をさらったのは、あのブリキです』
『わたしはみました。がぶっとウィスプを一飲みにするところを』

ウィスプの夫婦は激怒しました。
ブリキは夫婦を見つけると、駆け寄ってきました。
なにやら叫んでいるようでしたが、夫婦には届きません。

一節【ブリキノココロ】

どうして、私をみんな避けるの?
どうして、私はみんなと違うの?
どうして?どうして?どうして?

パペットドラゴン
『暗イヨ。狭イヨ。』
『ミンナ、ドコニ行ッタノ?』
『ココカラ……助ケテ。』

ちっちゃな、ちっちゃな赤ちゃん
生まれたよ。生まれたよ。
みんな、みんな笑顔だよ。

二節【ブリキノココロ】

でもね、その赤ちゃん
とっても、とってもちっちゃくて。
今にも死んでしまいそう。

三節【ブリキノココロ】

お父さんとお母さんは
丈夫に育って欲しいと考えて、
山のようなブリキと、
たくさんの仲間を、
たくさん、たくさん集めました。

シールドウィスプ
『ドコナノ?』
『探シテモ、探シテモ』
『見ツカラナイ』

トンテンカンテン音がする。
トンテンカンテン音が鳴る。
丈夫に育て。と願いを込めて
皆んな揃って大工事。

四節【ブリキノココロ】

せっせこせっせこ働くよ。
寝る間を惜しんで働くよ。
いっぱい、いっぱいブリキを集めて
いっぱい、いっぱいブリキを重ねて……

何日も、何日もがんばって、
ようやく、あと少しで完成です。
でもね。集めたブリキが重た過ぎて
ちっちゃな赤ちゃんプチリ。と
潰れてしまいました。

五節【ブリキノココロ】

えーん。えーん。と声がする。
えーん。えーん。と皆んな泣く。
悲しんで、悲しんで、悲しんで
みんなみんな、泣き明かしました。

大事なものを、うしなって
みんなのこころは空っぽに。
さみしくて、さみしくてみんなは、
赤ちゃんを忘れることができる
何かを探し始めました。

六節【ブリキノココロ】

みんな寂しいけれど、
一人、また一人。
いつもの場所に集まり始めます。
そして、みんなはさみしい心を
まぎらわせるためにいつもと
同じようにブリキを積み始めました。

ハイオーク
『私タチハ、大変な物ヲ、
 ツクッテシマッタ。』
『ユルシテクダサイ。』
『ユルシテクダサイ。』

何日も、何日もがんばって、
ついに、完成しました。
大きく、丈夫なができました。
だけど、当然うごきません。
みんなはよけいに、寂しくなりました。

七節【ブリキノココロ】

やることがないと、
いっきに寂しさが押し寄せます。
今度は、ブリキにココロをこめようと
みんなは、頑張ることにしました。

ある頭のいいオークが言いました。
ウィスプなら体がない。
ウィスプをここにいれたら、
きっと動くよ。

みんなそれはいい。とうなずいて、
ぱぁっと笑顔になりました。

八節【ブリキノココロ】

それからみんなは、協力して
ウィスプの赤ちゃんを連れ去りました。
いやだ、いやだ。と怯えるウィスプ
ブリキの中に、押し込めました。

シールドウィスプ
『可愛イ。可愛イ。
 私ノ家族。』
『ドコニ行ッテシマッタノ?』
『早ク見ツケナイト
 ブリキノ悪魔ガ……

抜け殻だった、
ブリキにココロがやどりました。
でも、なにかが違います。
一番大切な何かが違っていました。

九節【ブリキノココロ】

ウィスプの赤ちゃん
逃げ出したくてあばれます。
暗いよ。怖いよ。とあばれます。
でも、おっきな体で暴れたら、
とっても大変なことが起こります。

ブリキのしっぽが、ぴょんっと跳ね。
お母さんドラゴンにあたります。

お母さんドラゴン、
ぐしゃりとはじけてとび散りました

心配したブリキ
『だいじょうぶ?』と
ピクピクする頭をなでます。

すると頭がグワンとたわみ
中から汁がぴゅーぴゅーでました。

十節【ブリキノココロ】

みんな我先に、にげだします。
みんなこわくてにげだします。
もう、みんなの頭にはちっちゃな
赤ちゃんのことはありません。

でも、そのお陰で
みんなは寂しくはありませんでした。

パペットドラゴン
『暗イヨ。狭イヨ。』
『ネェ。オ母サン。
 ドコニ行ッタノ?』
『ココカラ……助ケテ。』

どすん。どすん。と音がする。
ずしん。ずしん。と音がする。

おっきなブリキの塊が、
家族を求めてさまよいます。

ぬくもりを求めて叫びます。
『オ母サン。私ハ、ココダヨ。』
『オ父サン。デテ来テヨ。』

すると木立の間から、ちらりと家族が見えました。
だけど、すぐに消えたので
きっと気のせいだったのでしょう。

ブリキの塊は歩きます。
どすん。どすん。と音をたて。
ずしん。ずしん。と音をたて。
温もりを求めてどこまでも。

絡操の槍【ウェポンストーリー】

ブリキの塊が歩いたその跡には
たくさんのナイトメアたちが
ころがっていました。

ナイトメアたちは決意します。
自分たちの招いた厄災は、
自分たちで始末すると。

ブリキの扱いには慣れていました。
あれだけ長い時間、
ブリキを扱ってきたのですから、当然のことです。

彼らはブリキで強力な武器をつくりました。
ですが、何度も彼らは返り討ちにあいました。

そこで頭のいいオークは提案しました。
『体のないウィスプなら……』

絡操の槌【ウェポンストーリー】

『あなたたちの息子をさらったのは、あのブリキです』
『わたしはみました。がぶっとウィスプを一飲みにするところを』

そのオークから聞いた一言に、
ウィスプの夫婦は激怒しました。

そして、オークからブリキでできた槌と槍を受けとると、
彼らはブリキを探しに、森へ向かいました。

ブリキは夫婦を見つけると、駆け寄ってきました。
なにやら叫んでいるようでしたが、夫婦には届きません。
そして、勢いよく振り下ろした槌がブリキをくだきます。
ドロリと溢れたモノをみて、自分たちの行いを後悔しました。



コメント

怖い!!
この話怖いよ!!!

プロローグで生まれた赤ちゃんとその母親が死亡。
赤ちゃんの亡骸に入れられるウィスプの赤ちゃん。
自分の声が両親に届かないウィスプの赤ちゃん。
我が子を手に掛けたウィスプの赤ちゃんの両親。
頭のいいオーク←

今までストーリーを全部飛ばしてましたが、
シノアリス甘く見てました。

胸糞悪いモノガタリでした(ノД`)